フィジー政府観光局は4月11日、持続可能な観光を推進する新プログラム「ロロマ・アワー(Loloma Hour)」を発表した。「ロロマ」はフィジー語で「愛」「思いやり」「優しさ」を意味する。同国の価値観を反映したこの取り組みは、旅行者がフィジー滞在中に、地域社会や自然環境に貢献する1時間を過ごす提案をするものだ。
「ロロマ・アワー」の活動は、「野生動物の保護」「地域社会への還元」「サンゴ礁の保護」「海岸線の保護」の4分野。フィジー各地のホテルやリゾートと連携し、計40以上の体験プログラムが提供されている。旅行者に、マングローブの植樹、サンゴの修復、野生動物の保護、伝統文化の体験など多様な活動への参加を提案する。
同プログラムは、SDGs達成に向けたフィジー政府の観光政策の一環として設計され、環境負荷の低減だけでなく、観光客による地域価値の再発見や滞在満足度の向上を目指す。観光客が参加した時間を指標としてインパクトを測定し、初年度は5,000時間の達成を目標に掲げている。
プログラム導入に参加するリゾートには、インターコンチネンタル・フィジー・ゴルフリゾート&スパ、シックス・センシズ・フィジー、ヌクバティ・プライベートアイランドなどが名を連ねる。
フィジー政府観光局は、「幸せあふれるフィジー(Where Happiness comes naturally)」をブランドメッセージに、今後もサステナブル観光の枠組みを広げることで、観光を通じた地域価値の創出と長期的な環境保全を目指す構えだ。
【プレスリリース】フィジー政府観光局、地球と地域社会に優しい幸せな1時間「ロロマ・アワー」を発表
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(※画像の出典:フィジー政府観光局)
