JR東日本グループはこのほど、鉄道利用時や駅で排出される廃棄物の再資源化を促進するべく、東京駅・大崎駅・川崎駅に「リサイクルステーション」を設置した。

2030年度までの目標として、JR東日本グループは「駅・列車ごみのリサイクル率94%」「駅・列車ごみにおけるペットボトルのリサイクル率100%」などを掲げている。2021年度の駅・列車ごみのリサイクル率は93%、駅・列車ごみにおけるペットボトルのリサイクル率は99%と、すでに高いリサイクル率を達成している。今回、2030年度までの目標達成を目指し、JR東日本グループは「収集」「加工」「利用」の3段階で取り組みを展開する。

1.収集

東京駅・大崎駅・川崎駅の3駅にリサイクルステーションを設置し、分別を推進する。分別は、「新聞・雑誌」「ビンカン」「ペットボトル」「廃プラスチック」「紙類・木類」の5種類。3駅での検証内容は、以下のとおり。

  • 東京駅:利用者が多い東京駅での認知度向上と分別促進を検証する
  • 大崎駅:リサイクルステーションの設置と合わせて、自動販売機運営の株式会社JR東日本クロスステーション ウォータービジネスカンパニーがペットボトル専用「リサイクルボックス」を設置し、駅全体での資源循環に取り組む
  • 川崎駅:ペットボトルに加え、廃プラスチックの高度利用に向けたリサイクルに取り組む

2.加工

  • 駅や列車で回収した廃プラスチックのRPF化(廃棄物固形燃料の製造技術)とケミカルリサイクルによる水素化を推進する
  • ペットボトルの水平リサイクルを推進する

3.利用

  • 昭和電工株式会社川崎プラスチックリサイクルプラントにて、回収した廃プラスチックをケミカルリサイクルで水素などに再生し、水素ハイブリッド電車「HYBARI」に活用する
  • リサイクルステーションで回収したペットボトルをサントリーグループの飲料製品に再利用する

(出典:東日本旅客鉄道株式会社)

駅・列車ごみのリサイクル率向上に向けて、JR東日本グループは次のような取り組みをすでに実施している。JR東日本東京資源循環センターでの徹底した分別、雑誌・新聞紙の事務用紙への再生、使用済みきっぷのトイレットペーパーへのリサイクルなど。

今回実施される取り組みが、鉄道利用者を含む多くのステークホルダーの協働・分別の認知度向上・廃棄物の再資源化に貢献していくことが期待される。

【プレスリリース】鉄道利用時や駅ナカで排出される廃棄物の再資源化の取り組みについて ~「リサイクルステーション」を設置します~
【参照レポート】JR東日本グループレポート 2022
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*冒頭の画像の出典:サントリー食品インターナショナル株式会社