京王電鉄株式会社と株式会社ECOMMITはこのほど、京王電鉄の駅直結型商業施設「フレンテ笹塚」に、不要品の回収・選別・再流通を一気通貫で実施するサービス「PASSTO(パスト)」を導入した。

駅直結型商業施設におけるPASSTO設置は初となる。不要品をPASSTOに投函するごとに、渋谷区のコミュニティコインアプリ・まちのコイン「ハチポ」も付与される。

両社は、衣料・ファッション雑貨・ホビー用品など不要品を回収する箱を商業施設に設置し、商品販売施設がリユースの窓口となることで、循環型社会実現への貢献を目指す。回収した不要品は、ECOMMITが国内外でリユース品として再流通させるほか、リユースが難しいものは関連企業を通じて国内でリサイクルする。

利用イメージ

京王グループは、環境配慮型の事業活動を展開することで、持続可能な社会の実現への貢献と、長期的な企業価値の向上を目指している。地域に根ざす商業施設として、ECOMMITが提供するトレーサビリティデータを活用し、回収した不要品の量や使い道を発信するなど、地域の資源循環の拠点としての可能性とともに、駅や他施設などへの拡大についても検討していく考えだ。

ECOMMITは、全国7カ所にある循環センターで不用品を選別し再流通させる循環インフラを持ち、これまでに30以上の自治体と連携して、全国約1300カ所の拠点から不用品を回収してきた。2022年には伊藤忠商事株式会社と資本業務提携し、日本市場での繊維製品の回収サービス「Wear to Fashion(ウェア・トゥ・ファッション)」を、2023年4月にPASSTOのサービス提供を開始した。

同取り組みにおいて回収時の特典として付与されるまちのコイン「ハチポ」は、地域の店舗・団体・人をつなげるコミュニティコインアプリで、渋谷区が運営している。地域のイベント・ボランティア活動・区内加盟店での体験などに参加するとハチポを獲得でき、地域のイベントや区内加盟店などで特別なサービスや体験と交換できる。

今回、多くの人が利用する駅の直結型商業施設にPASSTOが設置されたことで、不要品の回収量増加が見込まれる。加えて、同取り組みでは「まちのコイン」も提供されることから、地域活性化やウェルビーイング向上なども期待される。

【プレスリリース】地域の資源循環の拠点を目指した取り組みを開始!駅直結の商業施設「フレンテ笹塚」に、不要品回収サービス「PASSTO(パスト)」を設置します
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※記事中の画像の出典:株式会社ECOMMIT