Loop Japan 合同会社(以下、ループ・ジャパン)は、8月31日よりECサイトでの実証実験を開始したことを発表した。Loopは「捨てるという概念を捨てよう」という企業理念をもとに、これまで使い捨てにされてきた商品の包装を再利用する循環型のショッピングプラットフォームを立ち上げた。

ループ・ジャパンでは、2020年12月に日本版ウェブサイトを開設、2020年12月~2021年2月には、リユース容器を使ってテイクアウト弁当や惣菜を販売する実証実験「Loop Takeout Bento」を東京都と連携して実施した。さらに2021年5月には、ループ・ジャパンの小売店パートナーである小売大手イオンが首都圏19店舗でLoopの商品の販売を開始するなどサービスの提供範囲を拡大している。

8月31日に開始されたECサイトの実証実験では、事前に募集した東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県在住の5,000世帯に対して、Loopのリユース容器を使用した食品やヘルスケア用品などをECサイトで販売し、利用者がどのように容器を返還し、循環のサイクルが機能するかを測る。Loop ECサイトで発売される商品は、調味料・飲料・ヘルスケアなどの日用品が多く、ガラスやステンレスなどの容器に入っている。商品の購入者は、商品1点につき100円から1,000円の容器に対するデポジットと、配送時に利用されるLoopトート(商品を入れた外ケース)に対するデポジットを追加で支払い、商品を使い終わって容器を返却すると購入者のアカウントにデポジットが返還され、次回注文時のデポジットとして利用される仕組みになっている。

(写真  : ループ・ジャパン)

リユース容器に際しては、その容器が寿命に達した際にはリサイクルできる素材で作られ、製品カテゴリに必要な基準を損なうことなく洗浄出来るようにデザインされ、また最低でも10周以上(1周 = 製造、販売、使用、再利用)再利用できる耐久性を持っているという特徴に加え、使い捨て容器では実現できなかった高級感のあるデザインや新しい性能の実装を可能にした。

同社が本実験の事前登録者に対して行った調査(回答数2,500名)によると、使い捨て容器に対する幅広い懸念を持っている利用者は多く、特に飲料や洗剤などの日用品に対するリユース容器のニーズが高いこと、また、購入時よりも返却時のフローが手軽であることが求められるという結果が出ている。同社では、この調査結果や今後の実証実験の結果を見ながら、今後の商品やサービス展開を検討していくとしている。

【Loop ECサイト】Loop Jp (loopstore.jp) 事前に登録した5,000世帯のみが利用可能
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冒頭の写真の提供はループ・ジャパン