国土交通省は4月24日、下水汚泥由来の肥料を公園や緑地等で有効活用する事例を紹介したパンフレット「GARDEN下水道-公園や緑地等における下水汚泥肥料の活用に向けて-」を公開した。公園など施設管理者による下水汚泥肥料の利用拡大を通じて、循環経済への移行と地球温暖化対策を後押しする狙いだ。
パンフレットでは、下水汚泥の生成過程や肥料としての形態、安全性、他の肥料とのコスト比較、温室効果ガス削減効果などが解説されている。さらに、地方自治体や都市公園管理者が導入しやすいよう、全国各地での活用事例や製造・利用者の声も掲載されている。
下水汚泥肥料は、下水処理過程で発生する汚泥を乾燥・焼却処理し、リンや窒素などの肥料成分を含んだ形で再利用するもの。コンポスト、乾燥汚泥肥料、炭化汚泥肥料などが挙げられる。化学肥料の代替として、資源循環やCO₂排出削減、コスト削減の観点から注目されている。
本パンフレットの公開により、施設管理者や地域団体の導入を後押しする狙い。国交省は引き続き、下水道分野における資源活用の推進に力を入れる方針だ。
【プレスリリース】公園や緑地等における下水汚泥肥料の活用に向けたパンフレットを公表しました
【参照記事】「GARDEN 下水道-公園や緑地等における下水汚泥肥料の活用に向けて-
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HEDGE GUIDE 編集部 サーキュラーエコノミーチーム
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