栃木県那須塩原市は12月17日、同市内に本店や支店を置く5つの金融機関と「ネイチャーポジティブ経済の実現に向けた共同宣言」を発表した。

同市は2023年9月、「2050 Sustainable Vision 那須塩原〜環境戦略実行宣言〜」を公表。ネイチャーポジティブ(生物多様性の回復)と、関連施策であるカーボンニュートラル(脱炭素社会の実現)、サーキュラーエコノミー(循環型社会の形成)の同時達成と、施策間のシナジー効果を生み出すという方針を打ち出していた。

2050年ビジョンでは、ネイチャーポジティブ、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーの3つを柱として環境施策を推進していくことについて、2050年における市のあるべき姿とその取組みをまとめた。そして、市独自の施策として「ネイチャーポジティブ宣言」を発表していた。

今回の共同宣言に参画するのは、足利銀行、栃木銀行、白河信用金庫、大田原信用金庫、那須信用組合。相互に連携を強化し、2050年ビジョンの達成と、豊かな地域社会の共創(地域循環共生圏の創出)を目指し、活動していくと宣言する。

主な取り組みとして、以下の4項目が盛り込まれている。

  1. 地域社会・経済が自然資本に依存していることを市職員及び金融機関職員が自覚し、自然資本や生物多様性に関する理解度向上に取り組むこと(リテラシーの向上)
  2. 自然資本や生物多様性の観点を市の政策及び金融機関業務に組み込み、組織としてネイチャーポジティブを推進すること(ネイチャーポジティブの実現)
  3. 生物多様性や自然資本に関する情報発信、ビジネスマッチング、新たな事業・サービスの創出など、地域企業の持続的な成長に資する取り組みを行うこと(地域産業発展への貢献)
  4. カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブの同時実現による相乗的な効果を発揮するよう取り組むこと(シナジーの創出)

同市によると、地方自治体と金融機関がネイチャーポジティブ分野で連携を公表するのは全国的にも初めて。金融機関との連携を民間との連携の第一歩とし、より多くの地域企業や市民とともにネイチャーポジティブに取り組んでいきたいとしている。

【プレスリリース】那須塩原市が金融機関と共にネイチャーポジティブ経済の実現を目指す
【参考記事】2050 Sustainable Vision 那須塩原
【参考記事】ネイチャーポジティブ経済の実現に向けた共同宣言
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※画像の出展:那須塩原市役所