オリックス環境株式会社とオリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント株式会社(OREM)は4月17日、使用済み太陽光パネルの国内販売と再利用を開始すると発表した。太陽光発電事業者などから買い取ったさまざまなメーカーや型式の使用済みパネルを、発電事業者やO&M(運転管理・維持管理)事業者向けに販売する。OREMは、O&Mを担う太陽光発電所で使用済みパネルを再利用していく。
2012年に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)が導入され、太陽光発電は加速度的に普及した。太陽光パネルの寿命は一般的に25〜30年程度で、2030年代後半には使用済みパネルが大量に排出される見通し。しかし、国内では再利用ニーズの情報が不足しており、リユース商流が確立されていないことから、使用済みパネルは国内で再利用されず、主に海外へ販売、または廃棄処分されているという。
オリックス環境では、使用済み太陽光パネルを、瑕疵の有無や機能の検査を通じて発電に問題ないことを確認したうえで販売し、リユース不可の太陽光パネルはマテリアルリサイクルもしくは適正処理を行うとしている。豊富なラインアップを取りそろえることで、ニーズに迅速に対応し、国内の太陽光パネルの再利用を促進する狙いだ。
OREMは日本全国約190カ所、計約700MWの太陽光発電所のO&Mを受託しており、過去5年間で、自然災害などによって破損したパネル約3,000枚、700kW相当の入れ替え実績がある。今回、オリックス環境から使用済みパネルを約170枚取得し、O&Mを受託する太陽光発電所のパネル交換時に使用済みパネルを活用することで、調達コストの削減や発電の早期回復に貢献するとしている。
オリックス環境は、オリックス株式会社の100%子会社で1998年4月設立。再資源化物(原料・素材・部品・中古品)の取引、廃棄物の収集・運搬、中間処理などを手掛ける。
【プレスリリース】使用済み太陽光パネルの国内販売・再利用を開始します
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