株式会社セブン-イレブン・ジャパンとAGC株式会社は9月5日、店舗設備のガラス資源循環に成功したことを発表した。店舗の設備老朽化に伴い廃棄された約4トン棚板ガラス(30店舗相当)を回収し、板ガラスの原料として再利用、新店舗の部材として活用する。同社の調べでは日本国内初の事例。

店舗由来の廃棄ガラスを活用して再び板ガラスを生成するには、回収・分類・選別の工程を通じて、高い品質要件を満たす原料カレット(ガラス端材)を精製することが求められる。このプロジェクトでは、セブン-イレブンが廃棄棚板ガラスを回収する物流スキームを構築し、両者で廃棄ガラスのデータ分析を行いリサイクル可能であることを確認。AGCが原料カレットの選別工程と品質の評価を行った。

本取り組みにより、約4.8トンのバージン原料が削減され、温室効果ガスの排出量も約2.4トン削減されたという。廃棄ガラスをリサイクルすることは、廃棄物削減や資源節約だけでなく、エネルギー消費の抑制にも寄与する。ガラスの製造過程では、バージン原料よりもカレットの方が少ない燃料で溶解できるため、製造コストと環境負荷の両方を軽減する効果がある。両社は、サステナビリティ経営の一環として、今回のガラス資源循環プロジェクトを実施し、今後もこの取り組みを拡大させる予定だ。

【プレスリリース】国内初 セブン-イレブンとAGCが協業し、店舗設備向けガラス部材の資源循環に成功 ―店舗設備の廃棄ガラスを新店舗向け部材へリサイクル―
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