株式会社竹中工務店は2024年7月24日、サーキュラーエコノミーの実現に向けて「建設廃棄物のアップサイクル」に着手すると発表した。第1弾として、同社が設計施工を手掛ける「（仮称）日本橋本町一丁目3番計画」において取り組みを実施予定。

同社はこれまで、3R活動（リデュース、リユース、リサイクル）を通じて96.3％のリサイクル率（2022年時点）を達成してきたという。

しかし今後は、リサイクル率の向上に加え、リサイクルの質の向上も必要とされる。そのため同社は、解体工事や新築工事で発生する建設廃棄物をアップサイクルし、多様な形にアップグレードすることで、リサイクルの質を高めることを目指している。また、これまでリサイクルできなかった建設廃棄物もアップサイクルの対象とし、リサイクル率の向上を図る。

「（仮称）日本橋本町一丁目3番計画」では、三井不動産株式会社を建築主として、国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビルを建設する。解体工事や新築工事で発生する建設廃棄物を、新築建物や生活雑貨、竹中工務店が使用するものへアップサイクルする計画である。

具体的には、解体工事で発生するコンクリートガラや新築工事で発生する木廃材を、新築建物の什器や内装、外構へとアップサイクル。また、インテリアブランド「MOODE」と協業し、コンクリートガラや木廃材をコースターや鍋敷きといった生活雑貨へとアップサイクルする。これらは2024年9月24日から10月7日までの期間限定で代官山蔦屋書店にて一般販売される予定だ。

さらに、kaika合同会社と協業し、木廃材をフレグランスへとアップサイクルし、竹中工務店東京本店に試験導入する。第1弾としてワークラウンジKOMOREBIやトイレに設置し、従業員のリラクゼーション等への影響を検証する。

同社は「サーキュラーデザインビルド(R)」のコンセプトを提唱。従来のスクラップ＆ビルドから「つくる」・「つかう」・「つなぐ」をキーワードに、廃棄物を削減する取組みを推進してきた。たとえば、仮設建物「国際メディアセンター」に対して、建物解体後に発生する建材の99%をリユース・リサイクルした実績もある。

【プレスリリース】「建設廃棄物のアップサイクル」に着手
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（※画像の出典：株式会社竹中工務店）