英国グリーンビルディング協会 (以下:UKGBC)はこのほど、建築プロジェクトにおけるライフサイクル全体の炭素削減とその価値創造に、サーキュラー思考がもたらす効果について新たな見識を示すレポートを発表した。
同レポートは、温室効果ガス排出が全体の25%を占める英国の建造環境へのテコ入れとして刊行されたものだ。UKGBCは、建設業界におけるサーキュラー思考の推進を目的として、2019年に建設産業を対象とした「サーキュラーエコノミー指針」、2020年に「リユース・サービスとしての製品における指針」を発表している。また、2021年には同業界におけるネットゼロ到達を推進する「ネットゼロ・ホールライフ・カーボンロードマップ」を刊行している。しかしながら、こうした努力にもかかわらず、現在の建造環境において、サーキュラーエコノミー原則を適用しての炭素削減が結果はまだ限定的であることが判明した。
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藤原 ゆかり
欧州在住フリーライター/リサーチャー。EUの政策・規制、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および調査に携わっている。専門分野:EU環境政策・規制。イギリスの大学院で戦争学、国際関係学を学ぶ。趣味は旅行と油絵。