2023年が本格的に動き出しました。ウクライナ情勢や新型コロナウイルスなど依然として不透明な国際動向とともに、世界的な景気後退の影響を受ける年になるとの予測もあります。こうした中でも気候変動対策を政策とビジネスとの両面から推進するという流れは変わらず、2023年もサーキュラーエコノミー移行がますます加速すると考えられます。そこで、Circular Economy Hub 編集部が注目している2023年のサーキュラーエコノミーをめぐる5つの注目テーマをご紹介します。

1. 持続可能な循環型ビジネス

  • 各業態・サービスに合った繁栄できる循環型ビジネスモデルのアップデート
  • サービス化における経済的持続性の追求
  • RRRDR<RRRDR:Remanufacturing(リマニュファクチュアリング)、Refurbish(リファービッシュ), Repair(リペア)、Direct Reuse(直接再使用)>の進展

2. 気候変動とCE

  • GHG排出削減に資するサーキュラーエコノミーの側面を、ビジネス戦略や行政施策にどのように活かしていくのか?

3. デジタルとCE

  • GAIA-XやDPPなどのデジタルデータ基盤整備とCEとの関係
  • Web 3.0におけるCEユースケース

4. 国際的な規制・標準化動向を受けた動き方

  • EUにおける規制やイニシアチブ
  • ISO/TC323(サーキュラーエコノミーISO規格)
  • IFRSサステナビリティ開示基準などを受けた循環型ビジネスのあり方

5. サーキュラーシティに向けた具体的政策ツールの検証

このほか、サーキュラーエコノミーの中心的なテーマであり続けている「プラスチック循環」についても、2022年3月の国連環境総会で2024年内に法的拘束力を持つ汚染対策条約を締結する方針で各国が合意し、2023年は交渉が本格化することになります。生産から廃棄に至るライフサイクル全体での取り組みに焦点を当てる方向性では合意されているものの、減産には異なる見解を示す国もあり、今後の交渉の行方は要注目です。