本記事は、2021年9月にカナダからオンラインで開催された「THE WORLD CIRCULAR ECONOMY FORUM 2021」(世界循環経済フォーラム2021)のプログラムの一つ「Game Changer Session #4 – The Circle of Life: The Circular Economy for Climate and Biodiversity(生命の循環:気候変動と生物多様性のためのサーキュラーエコノミー)」の内容をお届けする。

サーキュラーエコノミーの実現は、気候変動と生物多様性の損失の双方を緩和できる可能性がある。本セッションはサーキュラーエコノミーと生物多様性それぞれの専門家による議論を通じて、サーキュラーエコノミーが気候変動対策と生物多様性保全に向けた国際的な政策にどのように織り込まれるべきか浮き彫りにしている。

インタビュー:サーキュラーエコノミーと「生物多様性経済学」

  • Partha Dasgupta教授(ケンブリッジ大学)
  • 聞き手:Elina Ravantti氏(Sitra)
ー2021年2月に発表したレビュー「The Economics of Biodiversity」では、経済システムがいかに自然資本に依存しているか論じていた。なぜ、経済システムはそこまで自然破壊的になったのか。

Dasgupta教授:過去70年余にわたって、経済システムがグローバル化、肥大化したことが大きく作用している。考えてみれば、経済システムのすべては自然に組み込まれている。

ーサーキュラーエコノミーは生産と消費の規模を落とし、資源の価値を上げる。どのようにすれば、生態系の破壊を抑制しながら生産と消費のパターンを変えられるか?

Dasgupta教授:基本的には、需要と供給を減らすことだ。現在の需要は、生態系を持続可能な形で維持できる範囲をはるかに超えている。同時に、生態系を健全な形に戻すための投資をさらに促進する必要がある。

―こうした変化を起こすには何が必要か?

Dasgupta教授:家庭、コミュニティ、企業、地域行政、国家、国際社会という各段階が一致して取り組む必要がある。それぞれの段階が抱えている課題にアプローチしなければならない。例えば、コミュニティでのエンゲージメントだ。一部の地域では、ボランティアに参加してもらいながら生態系保全エリアを創出したりしている。また、投票行動も重要だ。生態系を保全するための政策になっているかどうかチェックしなければならない。さらに、グローバルでは海洋のような国際的な共有資産を管理するための、世界銀行やIMF(世界通貨基金)とは異なるコモンズの創設が必要ではないか。最後に、あらゆるビジネスにはサプライチェーンの全体的な開示を求めたい。

パネルディスカッション①:気候変動対策と生物多様性のための循環型ビジネス

スピーカー
  • Petri Alava(インフィニット・ファイバー・カンパニー創設者兼CEO)
  • Kathleen McLaughlin氏(ウォルマート副社長兼チーフ・サステナビリティ・オフィサー、ウォルマート財団会長)
  • Olivia Markham氏(ブラックロック取締役社長)
モデレーター

Tim Forslund氏(Sitra)

気候変動対策と生物多様性のためには、生態系の保全と再生可能エネルギーへの移行が欠かせない。加えて、資源管理のあり方も根本的に変える必要がある。食品業界だけで見ても、食品ロスの削減と再生型農業、代替たんぱく質の開発という3つのことに取り組むだけで生物多様性の損失を22%抑えられることが、SitraとVivid Economicsとの研究で明らかになっている。

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