東京都と公益財団法人東京都環境公社はこのほど、「サーキュラービジネス主流化促進事業」の補助金申請受付を開始した。

補助対象者は、中小企業をはじめとする法人格を有する団体または任意団体など。補助対象機器およびシステムは、プラスチックごみや食品ロスの削減に効果があり、都民の行動変容とサーキュラーエコノミー実現に資するものだ。

主な補助対象の機器およびシステムの例は、次である。

1.機器

  • 使い捨てプラスチックを削減するシャンプーやハンドソープなどの量り売り用機器
  • 売れ残りや賞味期限切れなどによる食品ロスを減らすための急速冷凍装置

2.システム

  • 在庫超過や作りすぎた商品を必要な消費者に手頃な価格で販売するフードシェアリングサービスのアプリケーション
  • 気象情報などのデータをもとにしたAI需要予測により、スーパーなどでのパンや牛乳をはじめとする日配品の発注量を最適化するアプリケーション

補助要件は、「都内で導入または利用されること」「補助対象事業者がその所有権(システムにあっては、所有権または使用権)を有すること」「新たに調達したもの(システムにあっては、新たに使用するもの)であること」など。補助金額は、補助対象経費の2分の1以内で、上限は100万円。予算規模は2000万円(1000万円×2回)である。

申請期間は2回で、第1回は令和5年7月19日~令和5年8月18日、第2回は令和5年9月21日~令和5年10月20日。

外部委員を含む審査委員会が申請内容を確認し、補助対象事業者を決定する。第1回申請で採択されなかった事業者は、第2回で再申請できる。募集要項・申請方法などの詳細は、TOKYOサーキュラーエコノミーアクションの公式サイトにて掲載。

同取り組みは、『未来の東京』戦略を推進する事業の一環だ。東京都は、『未来の東京』戦略において「2050年CO2排出実質ゼロ」を掲げており、目標実現に向けてサーキュラーエコノミーへの転換と資源循環を促進している。

2022年10月、東京都と東京都環境公社はサーキュラーエコノミー移行に向けたモデル事業を共同実施する事業者5組織の採択を発表し、2023年2月末まで事業が実施された。リユースなどによる使い捨てプラスチック削減・食品ロス削減を図る事業モデルや、水平リサイクルなどの社会実装に取り組む事業者が対象だった。

【プレスリリース】「サーキュラービジネス主流化促進事業」の補助金申請の受付開始について
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