公益財団法人自動車リサイクル促進センター(JARC)は4月15日、2024年度事業計画を発表した。主要な取り組みとして、以下の6項目を盛り込んだ。

  • リサイクル料金の管理・運用
  • 大規模災害対策及び不法投棄等対策への支援業務の拡充
  • 自動車リサイクル情報システムの安定運用の資する取組
  • 資源回収インセンティブ制度の実現に向けた取組
  • 自動車リサイクル制度の更なる発展に向けた理解活動の推進
  • 自動車資源循環情報プラットフォーム(略称:ARCIP)の活動の推進

リサイクル料金について、新車販売される自動車については新車登録・検査時までに、既販車のうちリサイクル料金が預託されていない自動車については引取業者による引取時までに、自動車所有者からリサイクル料金の収受を行うこととする。今年度は、新車登録・検査時預託482万台分517億円、引取時預託2万台分1億円のリサイクル料金の収受を見込む。

またリサイクル料金の管理・運用については、ESG投資を通じた社会貢献の拡大も視野に入れる。

自動車が使用済みになった場合は、リサイクル義務を負う自動車製造業者または指定再資源化機関、情報管理センターに、該当の自動車にかかわるリサイクル料金とその利息の払渡しを行う。今年度はASR(自動車破砕残さ)270万台分166億円、エアバッグ類254万台分61億円、フロン類259万台分53億円、情報管理料金290万台分6億円、利息として合計42億円を見込む。

JARCは2000年11月設立、2010年4月に公益財団法人へ移行。資源の有効な利用の向上と環境の保全に資するため、自動車などのリサイクルおよび適正処理の促進に関する事業を行っている。

【プレスリリース】令和6年度事業計画を策定
【参照記事】令和6年度事業計画書
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