EU理事会は6月17日、廃自動車(ELV)に関する新たな規則案について、欧州議会との交渉に向けた理事会の立場(一般方針)を採択した。この規則は、新車の設計段階から再利用、リサイクル、回収を促進するための要件を定め、特に再生プラスチックの義務的な使用目標を導入するものだ。将来的には、鉄鋼やアルミニウム、重要原材料についても同様の目標を設定する可能性を開く。

車両に含まれるプラスチックについて、規則発効から6年後に15%、8年後に20%、10年後に25%を再生プラスチック由来とする段階的な目標が提案された。再生プラスチックの供給不足や価格高騰が生じた場合には、欧州委員会が一時的な適用除外を認める権限を持つ。また、欧州委員会は実現可能性調査を行った上で、プラスチック以外の再生材についても最低使用率を設定できる。

この動きは、設計と使用済み製品の処理を結びつけ、より循環型のビジネスモデルを推進する「欧州グリーンディール」の広範な文脈に沿うものだ。自動車産業はEUの鉄鋼需要の19%、プラスチック消費の10%を占めるなど、最も資源集約的な産業の一つであり、今回の規則は資源効率の向上を目指す。この新規則は、既存の廃車指令(2000/53/EC)および3R型式承認指令(2005/64/EC)を置き換えるものとなる。

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