「採って・つくって・捨てる」経済からサーキュラーエコノミーに移行を実現するためには、複雑に絡み合った社会・経済・自然の仕組み全体を変えていく必要がある。連載「サーキュラーエコノミーのジレンマ」では、システミックチェンジを起こすための取り組みの中で生じる様々なジレンマに光を当てることで、本質的な変化へのヒントを模索する。

連載第一回の本記事は、サーキュラーエコノミー実現において必要不可欠なデータ活用のジレンマに焦点を当てる。アムステルダム・スマートシティが6月3日に開催したオンラインイベント「データのジレンマ:サーキュラーエコノミーを測定するために」では、欧州における実践者たちがそれぞれの抱えるデータのジレンマを共有し、サーキュラーエコノミーへの移行を進めるためのヒントを探った。このイベントで共有された内容を解説する。

左から、アムステルダム市でCEのための「マテリアル・モニター」の責任者を務めるJorren Bosga氏、デンマークPlanMiljøで環境コンサルタントを務めるNina Lander Svendsen氏、ベルギー・ルーヴェン・カトリック大学でCEに関する政策リサーチセンターセンター長を務めるLuc Alaerts氏/Image via Smart City Amsterdam

アムステルダムのジレンマ:広域データのトップダウンか、詳細データのボトムアップか

まずアムステルダム市でサーキュラーエコノミーのためのデータ測定・運用を行う「マテリアル・モニター」の責任者を務めるJorren Bosga氏が、アムステルダム市の直面するジレンマを共有した。

アムステルダム市はバージン資源の使用を2030年までに50%削減、2050年までに100%削減するという目標を掲げ、完全サーキュラーエコノミーへの移行を目指している。これらの目標の達成のためには正しいデータの選定・測定・分析・戦略への反映が必要不可欠だ。

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