ノルウェーに本社を置く、紙パックメーカー大手のElopak社は6月15日、従来のプラスチックボトルに変わる新たな飲料用パッケージ「Pure-Pak® Imagine」を発表した。

新製品「Pure-Pak® Imagine」は、原料を木材由来100%に一新した。この原料は、紙製品の製造過程で排出されるトール油から作られる再生可能なプラスチックだ。同製品では、通常のペットボトルに比べプラスチックの使用を10倍減らすことに成功。再生可能かつカーボンニュートラルという、サーキュラーエコノミーのシステムを適用している。

また、機能性においても充実を図るため、従来のパッケージに採用されていたプラスチック製の回転式ボトルキャップを廃止した。新しいパッケージでは、回転式ボトルキャップを導入する以前の70年代頃に使用されていた、開け口を大きく広げることができるデザインを採用し、液体を最後の一滴まで取り出すことができるよう工夫されている。その変更により、回転式ボトルキャップの付いた製品と比べ、使用するプラスチックを46%削減し、環境への配慮と機能性の向上を両立した。

さらに、原料を木材由来100%に変えたことで、使用後のパッケージはたたみやすくなっており、消費者に優しく、かつ効率の良いリサイクルに貢献する。

デザインの面では、商品が販売される際に陳列棚でも目立つよう、「The Pure-Pak® Imagine」独特の、木材由来の見た目と紙のような手触りにこだわって作られている点も特徴だ。

Elopak社は、食品の安全性や、消費者にとっての利便性に加え、サスティナビリティにも大きく着目し、様々な企業努力を行っている。今回の新製品「Pure-Pak® Imagine」にも採用されているカーボンニュートラルの製品づくりは、2016年から実施。石油由来のプラスチックに依存しない、木材由来の製品の普及に努めている。また、100%再生可能電力の使用にも取り組み、サーキュラーエコノミーの仕組みをサポートしている。

同社は、新製品「Pure-Pak® Imagine」の開発を通して、より環境に配慮した商品を求める消費者に寄り添い、プラスチックの削減に加え、再生可能な原材料の使用を増やすことを目標に掲げる。環境に優しく、機能やデザインにおいても工夫されたElopak社の新製品の実用化に期待したい。

【参照記事】No need to imagine the most sustainable carton – it’s here! Elopak launches Pure-Pak® Imagine

【参照記事】Launching Pure-Pak® Imagine

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