環境省は3月17日、自動車向け再生プラスチック市場構築のための産官学コンソーシアム(第2回)を開催し、自動車を製造する際に使う再生プラスチック製供給量について、2031年に年2.5万トンの供給を目指す方針を示した。目標は段階的に引き上げ、2041年以降は年20万トンまで増やす方針だ。
このコンソーシアムは、自動車産業における再生プラスチックの利用拡大を目指し、産業界、学術界、行政が連携して市場構築を推進する取り組みとして、2024年11月20日に発足した。第2回会合では、再生プラスチック市場構築アクションプラン案が議題として取り上げられた。
自動車産業は大量のプラスチックを使用しており、そのリサイクルは循環型社会の実現に不可欠である。しかし、再生プラスチックの品質や安定供給に関する課題が存在し、再生材の利用が限定的であった。
コンソーシアムの具体的な取り組みとして、高品質な再生材の流通量拡大のために、再生材の価値訴求、市場構築、動静脈連携の促進、技術力の向上などが挙げられる。
再生材原料の量と質を確保し、再生材の価値を社会に訴求することで、自動車メーカーが再生プラスチックを採用しやすい環境を整備することが目指されている。
【プレスリリース】自動車向け再生プラスチック市場構築のための産官学コンソーシアム(第2回)の開催 について
【参照記事】自動車向け再生プラスチック市場構築アクションプラン(案)【概要版】
【参照記事】車向け再生プラ供給、31年に年2.5万トン目標 環境省
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