一般社団法人白馬村観光局は株式会社新東通信/CIRCULAR DESIGN STUDIO.と共同で、サーキュラーエコノミーをテーマに地域のあるべき姿を提示し実装を目指すプログラム「GREEN WORK HAKUBA vol.3」を2021年9月に開催した。

そのなかで、白馬村が目指す未来を「HAKUBA CIRCULAR VISION」として発表し、同ビジョンに基づいてサーキュラーエコノミーを取り入れた新プロジェクトを起案するワークショップを実施した。HAKUBA CIRCULAR VISIONと具体的な内容(編集部要約)は、以下である。

  1. 大自然をサステナブルに楽しみ尽くす:大自然を楽しんでいるうちに、いつの間にかサステナブルな活動に加わっている
  2. 自然をもっと知りたくなる:サステナブルツアーへの参加や地元住民などから自然について学び、いつの間にか環境問題が身近な存在になっていることに気づく
  3. 次世代の暮らしを間近で見る:次世代の暮らしを間近で見ることで、自然のために自分ができることを考える
  4. 生活に新しい選択肢が増える:前向きな取り組みを受け入れるコミュニティを創造する

白馬村はGREEN WORK HAKUBAを2020年9月に開始し、白馬村の自然を体験しながら村内事業者と村外事業者が共にサーキュラーエコノミーについて学ぶ実践的セミナーとワークショップを実施している。

2021年6~7月、白馬村は同未来ビジョンを構想するワークショップ「HAKUBA Vision Design BootCamp」を戦略デザインファームBIOTOPEと共同で実施した。白馬村の事業者や村外の事業者、および2019年12月に白馬村が発令した気候非常事態宣言のきっかけを提言した白馬高校の生徒ら約50名が参加し、雪不足問題など気候変動の問題に直面する同村の未来のあり方を話し合った。

GREEN WORK HAKUBA vol.3やHAKUBA Vision Design BootCampで生まれたアイデアのいくつかは、すでに実装に向けて動き始めているとしている。白馬村は今後、新しい知恵やアイデアを積極的に取り入れ、さまざまな取り組みに挑戦していく意向だ。

Circular Ecomomy Hub編集部は、GREEN WORK HAKUBA vol.1-3に参加した。サーキュラーエコノミーの概念・目的・事例・実践・ビジネス構築・協働などについて学びを得たカンファレンスの様子をまとめたレポートは以下である。

連載① サーキュラーエコノミーの概念編
連載② サーキュラーエコノミーの事例編
連載③ サーキュラーエコノミーの実践編
連載(最終回)白馬村で考えたサーキュラーエコノミー

GREEN WORK HAKUBA vol.2の参加レポートはこちら。
【前編】気候変動とサーキュラーエコノミー
【中編】地域に根付いたサーキュラーエコノミーの事例
【後編】白馬でのサーキュラーエコノミー実装ワークショップ・まとめ

【プレスリリース】「サステナブルを遊ぶ、企む、つくる。」白馬村が目指す未来の姿「HAKUBA CIRCULAR VISION」を発表

*記事中の画像の出典:一般社団法人白馬村観光局