hap株式会社はこのほど、アパレル製品のリユース・アップサイクルサービス「カバロスランドリー」を開始した。
同社が開発した技術「COVEROSS®(カバロス)」を活用し、品質・耐久性・環境に配慮しながら、衣類の長寿命化をはじめとする循環移行を目指す。COVEROSS®は、第11回技術経営・イノベーション大賞内閣総理大臣賞を受賞している。
COVEROSS®WIZZARDは、光触媒などを応用。1工程で10個以上の多機能性(セルフクリーニング、抗菌、抗ウィルス、消臭、UVカット、遮熱、冷感、吸水拡散、透け防止、汗じみ軽減、帯電防止、毛玉防止など)を一枚の生地に同時に付与できる。通気性や風合いを維持し、高い耐洗濯性を保持するとともに、使用済み衣類のリサイクル時に機能剤を除去できることも特長だ。
サービス対象は、衣類系(Tシャツ、カットソー、シャツ、スエット、チノパン、ジーンズ、スカート、ソックスなど)とグッズ(ベットリネン、ぬいぐるみ、タオルなど)の新品および古着・古布で、幅広い。提供するサービスは3種類で、「ブリーズプラス:吸水拡散、消臭、抗菌防臭、UVカット」「プルーフ:撥水、防汚、抗花粉、速乾」「アンティシアー(白色限定):透け防止、汗じみ軽減、遮熱」だ。オンラインにて、サービスに申し込める。
今後、hapは機能性の充実・特注サービスの提供・製品の拡大をはじめ、修理や汚れ落としなど広範なリユースサービスを展開し、衣類の循環移行に貢献する技術・サービスを開発していきたい考えだ。
hapが同サービスを開始した背景は、ファッション産業の高い環境負荷だ。環境省によると、日本では一人当たり年間18枚の衣類を購入し、そのうち12枚を廃棄しているとともに、一年間一回も着られない服は一人当たり25着にのぼる。日本における衣類のリユース・リペア・リサイクルの割合は約26%(2009年)で、残りは焼却・埋立処分されている。
新しい技術を活用して衣類の長寿命化をはじめとする循環移行を目指す同サービスのような取り組みが加速していくことが期待される。
【プレスリリース】内閣総理大臣賞受賞技術 カバロスランドリーサービス開始
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*冒頭の画像の出典:hap株式会社