一般社団法人産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センターは10月9日、令和6年度「資源循環技術・システム表彰」の受賞者を発表した。この表彰は、持続可能な循環型社会の形成に貢献する先進的な事業の実践者を評価するものである。受賞者は計9件10社。

経済産業大臣賞

花王株式会社による「難処理PET廃材の有効利用~高耐久化アスファルト舗装の実現~」と、旭化成ホームズ株式会社による「LONG LIFEを実現する住宅事業」が選ばれた。

花王株式会社は、使用済ポリエチレンテレフタレート(PET)をアスファルト改質剤にリサイクルする技術を開発し、アスファルト舗装の高耐久化に成功。廃材の資源化と高耐久化アスファルトの開発を通じて、持続可能なインフラの構築を目指している。また、旭化成ホームズ株式会社は、住宅事業において長寿命化を実現するための技術革新に取り組んでおり、ハード・ソフト・サービスの多岐にわたるシステムを構築。これらの企業は、循環型社会に向けた戦略的な事業展開を進めている。

経済産業省脱炭素成長型経済構造移行推進審議官賞

同賞では、4社による3件の事業が表彰された。まず、株式会社Jバイオフードリサイクルが進める、食品リサイクルによるサーキュラーエコノミーの実現に向けた電気と肥料のダブルリサイクルループ事業。

また、NGP日本自動車リサイクル事業協同組合によるカーボンニュートラル実現に向けた自動車リユース部品のサーキュラーエコノミー事業、株式会社JARAと一般社団法人JARAグループによる、自動車リユース・リビルド部品普及に向けた包括的ビジネスモデル構築の取り組みが選ばれた。

この他、一般社団法人産業環境管理協会会長賞には、播州調味料株式会社による穀物由来アミノ酸残さの発生量・排出量削減の取り組みと、株式会社そうぎょうによる金属加工時に排出される切屑を量や重さに応じてカスタマイズする高精度脱油システムの2件が選定。

奨励賞には、株式会社パレンテのスポーツチーム循環型広告、グンゼ株式会社の廃プラスチック削減と再利用の取り組みの2件が表彰された。

【プレスリリース】「令和6年度資源循環技術・システム表彰(第50回)」受賞者等の発表について(10/9)
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