Loop Japan合同会社(以下、Loop Japan)は9月29日、リユース容器を使用した業務用商品販売事業モデルLoop Professional(ループ・プロフェッショナル)の実証実験を開始した。

同事業は、業務用商品をリユース容器に切り替え、ごみを排出しない資源循環型プラットフォームで販売し循環させることを目的としており、東京都の「革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」から補助金を受けている。

今回の実証実験は3段階で展開される同事業の第2段階となり、メーカーやユーザー、および販売パートナーにおける配送・洗浄・返金システムなどの運用状況を検証する。同実証には、業務用の洗剤・手指消毒剤・手洗い石鹸・返却可能瓶飲料水メーカーなどが参加する予定だ。同実証の概要は、以下のとおり。

実証実験内容

  • 都内オフィスビル、HORECA(ホテル・レストラン・カフェ)業界などにおけるLoop Professional運用試験
  • 容器の回収・配達における容器の損傷、耐久性の確認
  • 容器の安全な洗浄、効率的な洗浄ロット数の確認
  • 容器返却にかかる預かり金の返金システムの実証
  • Loop Professional実証後のメーカー、使用者の評価

実証事業参加企業:9月時点決定の企業(50音順)

  • メーカー:サラヤ株式会社、シーバイエス株式会社、富士ボトリング株式会社、luv waves of materials株式会社
  • ユーザー:株式会社ロッテ
  • 販売パートナー:アスクル株式会社

(出典:Loop Japan合同会社)

2022年2月に開始した同事業の第1段階では、ホテル・カフェ・オフィスなどの業種を対象に事業枠組みの需要や仕組みに関する聞き取り調査を実施するとともに、リユース容器を研究および開発し、事業枠組みを検証した。調査では、回答した全ユーザーがリユース容器への切り替えに前向きであるとの結果を得るなど、業務用商品販売のリユースに対する関心の高さがうかがえたとしている。使い捨てプラスチックの消費量は個人用よりも業務用の方が多いため、同事業のサービス導入により効率的に廃棄物削減に貢献できるとLoop Japanはみている。なお、同事業の第3段階では本格展開を予定している。

東京都は「ゼロエミッション東京」推進の一環として、2030年までに大規模オフィスから排出される廃プラ焼却量を40%減らすことを目標に掲げ、都民と事業者に対してリユース容器などの使用を推奨している。同事業が東京都の目標達成に貢献していくことが期待される。

【プレスリリース】リユース容器を使用した業務用商品販売ビジネスモデル Loop Professional の実証実験を開始
【参照サイト】都民・事業者の皆様に推奨する取組の例(東京都)
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