一般社団法人シェアリングエコノミー協会は11月16日、株式会社情報通信総合研究所と共同で実施した日本のシェアリングサービスに関する調査結果を公表した。調査はの普及・啓発の一環として継続的に実施しているもので、今回はシェアリングエコノミーのSDGs(持続可能な開発目標)、幸福度、社会とのつながりに対する影響をテーマにした。

調査対象とするサービスは、インターネットで資産やスキルの提供者と利用者を結びつけるもの、利用したいときにすぐ取引が成立するもの。ウェブでプレ調査、本調査の2段階で行い、有効回答数はプレ調査で2万9949人、本調査2613人。

まず、SDGsへ貢献するシェアリングエコノミーの効果と、対応するSDGsの17の目標を関連づけた。「医療・介護サービスが受けられる⼈の増加(医療・介護スキル)」という効果は、SDGsの3番目の目標「すべての⼈に健康と福祉を」に関連する。以下、ニーズに合う教育を受けられる⼈の増加(教育スキル)は「4.質の⾼い教育をみんなに」、労働参加できる⼥性の増加(育児・家事スキル、クラウドソーシング)は「5. ジェンダー平等を実現しよう」、失業を回避できる⼈(全カテゴリ)、働きがいを感じる⼈の増加(⺠泊、スキル全般)は「8. 働きがいも経済成⻑も」、観光振興(⺠泊、体験スキル)、企業⽀援・関係⼈⼝増加(専⾨スキル)は「9. 産業と技術⾰新の基盤をつくろう」、移動⼿段の確保・移動費⽤の減少(移動全般)、買い物のための移動の負担減少(買い物代⾏)、都市周辺部と農村部の交流拡⼤(全カテゴリ)の3項目は「11. 住み続けられる街づくりを」、新品を購⼊する⼈の減少・ゴミの減少・ゴミ処理に伴うCO2排出の減少(スペース、モノ、移動)とエネルギー消費の減少(サイクルシェア、相乗り)は「12. つくる責任つかう責任」「13. 気候変動に具体的な対策を」に関連づけた。

サーキュラーエコノミーに関連の深い項目では、シェアリングエコノミーによって新品購⼊とごみの量が減少すると感じている人が4⼈に1⼈以上いることがわかった。シェアリングエコノミーが持続可能な⽣産消費形態の確保に貢献していると両者は分析した。

同時にシェアリングエコノミー利用者の「幸福度」と「社会とのつながり」について調べたところ、コロナ禍後においても、前回と同様にシェアリングエコノミー利用者の方が非利用者よりも幸福度が高く、シェアリングエコノミーによって感じる社会とのつながりにおいては、コロナ禍を機に、「孤立感を感じない」「助けを求める相手がいる」という感覚をより強く感じるようになったという回答が多かった。

同協会は、シェアリングエコノミーの流れを日本経済の発展につなげられるよう、法的な整備をはじめ、前向きに活動できる環境の構築を目指し活動している。同協会によると、シェアリングエコノミー経済規模は過去最高 1兆8000億円超、2030年には11兆円に拡大すると予測され、生活の充実度や幸福度向上でも寄与が期待される。

情報通信総合研究所は情報通信専門のシンクタンクとして1985年設立。固定通信や移動通信、インターネット・ICT、通信と放送の融合から地域の情報化など、情報通信関連の調査研究、コンサルティングなどを展開中。両者は今回の調査結果について「シェアリングエコノミーのSDGsへの貢献効果が実証された」と評価している。

【参照リリース】株式会社情報通信総合研究所「シェアリングエコノミー関連調査2020年度調査 SDGsへの貢献、幸福度、社会とのつながり」

※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「HEDGE GUIDE」の転載記事の一部改変版です。