株式会社ソーイは11月28日、「トヨタモビリティ東京 虎ノ門店」の内覧会において、12月4日から来場者向けにエシカルスイーツを提供することを発表した。食品残渣を新素材にアップサイクルする、同社の「UP0 TECH」技術を活用した商品である。

自動車業界では、自動車そのものだけでなく店舗運営全体でのCO2排出削減が課題となっている。ソーイの「UP0 TECH」はごみを排出させないアップサイクルをコンセプトとしていることから、同店舗での採用に至ったという。

今回提供されるスイーツは、コーヒー残滓を再利用したもので、発酵技術によってコーヒーの香りを引き出し素材として練り込んでいる。日本では年間約767万トン(2023年)のコーヒーかすが廃棄されており、ソーイはこの廃棄物を燃やさずアップサイクルすることで、廃棄物削減と新素材の開発を両立。

12月4日からの内覧会ではガナッシュ発酵コーヒーショコラを用いたフランが、また2025年1月からはコーヒー豆を模したガナッシュが提供される予定だ。四季に応じた新たなスイーツが、順次追加される予定である。

同社は、静岡県沼津市に本社を構え、300年にわたる発酵技術の伝承を基にアップサイクル事業を展開する企業。「土に還らないものは使わない」という理念のもと、食品残滓を新たな価値ある素材へと変える製品開発を行っている。製品製造のCO2削減を考慮し、製造工程で多量のエネルギーを要する化学系添加物の使用を抑えつつ、自然環境に配慮した素材や製法にこだわっており、今後も発酵技術を通じた持続可能な未来の創造に貢献する計画である。

【プレスリリース】ごみゼロでアップサイクルを実現した「UP0(アップゼロ)®」のエシカルスイーツ、「トヨタモビリティ東京 虎ノ門店」にて導入開始—CO2排出削減とアップサイクルで環境配慮に向けて新しい店舗体験へ—
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(※画像の出典:株式会社ソーイ)