神戸市は、市内に設置している「資源回収ステーション」の社会的な好影響(社会的インパクト)を客観的に測定する方法を確立するため、6月6日に実証実験を開始した。資源回収ステーションを訪れる利用者の会話機会の発生頻度を、リアルタイムで定量的に測定。ステーションの社会的インパクトを可視化し、設置によるウェルビーイングの効果を客観的に評価するための材料とする。実施主体はアミタホールディングス株式会社。
同市は、質の高いリサイクルを目指しプラスチック資源を回収する拠点として、また誰もが関わる「ごみ出し」をきっかけに地域交流を生む拠点として、資源回収ステーションの開設を進めている。
今回の実証実験は、長田区二葉町のコミュニティ施設「ふたば学舎」の「ふたば資源回収ステーション」で実施。計測方法は、来場者に受付で首掛けストラップを付けたビーコンを渡し、滞在中身につけてもらい、資源出しや来場者同士の会話など通常通り過ごしてもらう。
配布したビーコンとステーションに設置している受信機により、会話時間、位置情報を記録する。会話の内容の録音は行わない。同時に、常駐している職員が利用者の会話の有無を目視で確認し、ビーコンIDと利用者の年代、性別、居住エリアとを紐づけて、来場者の会話機会の発生頻度を測定する。実施期間は2024年7月2日まで。
資源回収ステーションの社会的インパクト評価は、アミタホールディングスが2023年8月に採択された内閣府の第3期戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の取り組みテーマとしても位置付けられている。
【プレスリリース】ふたば資源回収ステーションにて来場者の会話時間を計測する実証実験を行います
【参照記事】まわり続けるリサイクルを実践する拠点「資源回収ステーション」
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