中国政府はこのほど、カーボンニュートラル達成に向けた指針「Working Guidance For Carbon Dioxide Peaking And Carbon Neutrality In Full And Faithful Implementation Of The New Development Philosophy(新しい開発哲学の完全かつ忠実な実施におけるCO2排出量の最高値とカーボンニュートラルのための実務ガイダンス)」を発表し、新しい開発概念に基づいて今後数十年における主要目標と具体的な政策を提示した。
このなかで政府は今後、中国のCO2排出量は2030年までに最高値となり、安定し、その後は減少して2060年までにカーボンニュートラルを達成し、グリーン・低炭素・サーキュラーエコノミーへの移行を実現するとしている。中国は2020年9月、国連総会において2060年までにカーボンニュートラル実現を目指すことを宣言しており、欧州をはじめとする国際社会では地球温暖化対策における重要な一歩として受け止められた。今回の指針の発行は、その宣言を改めて確認するものでもある。
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藤原 ゆかり
欧州在住フリーライター/リサーチャー。EUの政策・規制、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および調査に携わっている。専門分野:EU環境政策・規制。イギリスの大学院で戦争学、国際関係学を学ぶ。趣味は旅行と油絵。