イギリスに本拠を置く非営利団体 Fashion Revolution がこのほど、アパレル産業におけるサプライチェーンの透明性に関する指標 Fashion Transparency Index の最新版を発表した。主要なアパレルブランドや小売250社を対象とした調査の結果、各社の事業活動やサプライチェーンにおける、人権と環境についての政策・慣習・インパクトに関する情報公開度を評価している。
今年の調査報告では、下記の重要な分野における進展の遅れが指摘された。
- 主要なファッションブランドの大多数(99%)は、生活賃金が支払われているサプライチェーンの労働者の数を開示していない
- 96%は、サプライチェーンのすべての労働者の生活賃金を達成するためのロードマップを公開していない
- アパレル製品の製造工程で発生する炭素排出量の大部分は、処理および原材料段階で発生している。大手ブランドの62%が自社の施設でのカーボンフットプリントを公開している一方、この情報を処理および製造段階で開示しているのは26%のみであり、原材料の段階で公開しているのは17%にとどまる
- 一部の加工施設(紡績工場、染色工場、ランドリーなど)に関する情報を開示しているのは、主要ブランドの27%にとどまる
他の重要な発見としては、下記の項目が報告された。
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和田 麻美子
フランス留学中、モードの国と呼ばれる国の人達が、持ち物を長く大切に使い多くの買い物をしないことを知り、日本(特に東京)では常に新しいモノを求める暮らし方になっていたことに気づく。 趣味のハイキングを通じ、極力ごみを出さないように暮らすことや、豊かな自然を次世代につなぐことを意識するようになり、Own less, waste less, enjoy more を心がける日々。