株式会社ボーダレス・ジャパンのグループ企業であるHUB&STOCK株式会社(以下、HUB&STOCK)はこのほど、工事後に余る建築資材を回収・販売する物流拠点を東京都板橋区に新設し、不動産管理会社・リノベーション事業者・教育機関を対象に1都3県でサービスを開始した。
建築業界の資材ロス問題の解決を目的として、資源循環の文化を構築するべく、提携企業・団体を広く募集していく意向だ。同サービスの特徴について、株式会社ボーダレス・ジャパンは以下を発表した。
- 余剰資材回収により廃棄コストを削減:工事会社の倉庫においてHUB&STOCKが自社トラックで回収。サービス圏内の出張料は無料
- 資材コストを削減:回収した建材を丁寧に管理。顧客は低価格で購入できる
- 各地域に資源循環コミュニティを形成する物流拠点:東京都板橋区の同社拠点から1都3県全域を対象に循環型社会構築を目指す
現在、同社は600種類12,000点以上(総重量10トン以上)のインテリア建材を取り扱っており、回収・購入など提携を希望する会社からの問い合わせを受け付けている。
建設業界におけるサーキュラーエコノミーが推進されるなか、建設材料の再利用は大きな課題となっている。例えば、英エレン・マッカーサー財団は埋め立てや焼却を回避するべく、建設材料を再利用・リサイクルすることを推奨しており、これにより、2050年までにCO2換算で年間6億トンの排出量を削減できると推定している。建設業界で余る新建材の多くはリサイクル(再資源化)が難しいことから、埋め立て・焼却されているという現状を変えるべく、HUB&STOCKは各地域で資源循環させる新しい仕組みの構築を目指す同サービスを開始した。会社名のHUB&STOCKには、ストック(資源)をつなぐハブのような存在になりたいという願いが込められている。建築業界の資材ロス問題を解決して、環境や人々の暮らしを良くする仕組みの創造を目指すHUB&STOCKの展開が期待される。
【プレスリリース】建築資材ロス問題の解決に取り組む「HUB&STOCK」が、不動産管理会社、リノベーション事業者、教育機関を対象に1都3県でサービス開始
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*冒頭の画像の出典:株式会社ボーダレス・ジャパン