株式会社船場(以下、船場)は3月12日、株式会社ナカダイ(以下、ナカダイ)および株式会社モノファクトリー(以下、モノファクトリー)と業務提携したことを発表した。3社は同日より、資材調達から内装施⼯時に排出される産業廃棄物の削減と再資源化までを⼀元管理する資源循環型リノベーションサービス「CIRCULAR RENOVATION™」(サーキュラー・リノベーション)の提供を開始した。

同業務提携は、空間創造で培ってきた⼈への配慮や思いやりの姿勢を地球や環境まで広げる船場のエシカルデザインの考え⽅「SembaEthical DesignThinking※」を具体化する最初の取り組みとして位置付けられるという。

CIRCULAR RENOVATION™は3社の技術を融合させた設計・施⼯・廃棄までの総合サービスで、顧客企業のリノベーションにおいてリサイクルしやすい資材の選定や、資材のリサイクル率向上によるCO2削減を⽬的とする。3社の技術とは、産業廃棄物を再⽣してリユース・リサイクル率99%を維持するナカダイの技術と、循環を前提とした社会構築のコンサルティングを⾏うモノファクトリーの知見と技術、そして、資源を無駄にすることなく、いまあるモノを可能な限り利活⽤するリノベーションを提案する船場の技術だ。空間の企画・設計(CREATION)から、資材の⽣産・調達・施⼯・解体(CONSTRUCTION)に⾄る全工程をRethink(再設計)することから開始するとしている。

3社連携のイメージ(出典:株式会社船場)

同サービスでは、環境負荷低減と環境との共存を実現するために以下の6項目を検討し、実⾏していく。同サービスは、顧客が抱える課題の解決や想い描く空間の創造を第⼀としながら、⽣活者や利⽤者の居⼼地、および地球環境との共存を実現するエシカルなサービスを目指す。

  1. Return:資材選定・廃棄物削減・リサイクル化による環境負荷低減効果の⾒える化
  2. Reuse:再使⽤可能な材料・什器などの選定と再利⽤
  3. Recycle:徹底した分別・解体による最大限の再⽣利⽤
  4. Reselect:使⽤する資材を⾒直し、施⼯時の廃棄物削減と解体時のリサイクルのしやすさを追求
  5. Redesign:再利⽤・再⽣利⽤以外の新しい使い⽅を創造し、空間での利⽤や商品化を実現
  6. Renovate:できる限り廃棄物を出さない施⼯による環境負荷低減

※「デジタル」と「エシカル」を企業改⾰の重要課題として掲げる船場が、全社で推進するエシカルデザインの考え⽅。地球環境への配慮や思いやりの観点から、全事業工程を一人ひとりがRethink(再設計)することから始めるとしている

【プレスリリース】資源循環型リノベーションサービス「CIRCULAR RENOVATION™」提供開始に関するお知らせ
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冒頭の画像の出典は、株式会社船場