西日本旅客鉄道株式会社と株式会社サーキュラーペットはこのほど、株式会社サーキュラーペットが運営するPETボトルリサイクル工場への供給に向けて、具体的な条件を協議する旨の基本合意を締結した。

同合意の目的はPETボトルの水平リサイクル推進で、JR西日本グループが事業活動を通じて排出する使用済みPETボトルを対象とする。2023年度中に、2023年春開業予定の大阪のうめきた駅を含む大阪エリアの使用済みPETボトルの供給を開始し、供給量を順次拡大する計画だ。

西日本旅客鉄道株式会社は同駅において、以下の取り組みを推進すると発表している。その取り組みは、地球温暖化防止(次世代太陽電池による創エネルギー・省エネルギー型駅設備・再生可能エネルギーの活用)と、循環型社会の構築と自然との共生(使用済み PETボトルの水平リサイクル・緑地の整備)である。

JR西日本グループは、地球環境保護の取り組みを通じて社会の持続可能性を高め、顧客の暮らしを支え、社会インフラ企業としての使命を果たしていきたいとしている。

ヴェオリア・ジャパン株式会社・三井物産株式会社・株式会社セブン&アイ・ホールディングス株式会社が2021年9月に設立した株式会社サーキュラーペットは、「ボトルtoボトル」事業を展開している。2023年度中の稼働開始を目指し、岡山県津山市にPETボトルリサイクル工場を建設中だ。サーキュラーエコノミーに移行するべく、事業を通じて環境負荷低減・脱炭素化を推進している。

一般社団法人全国清涼飲料連合会は2021年4月、清涼飲料業界として2030年までにペットボトルの水平リサイクル「ボトルtoボトル」の比率50%を目指すことを宣言した。これを受けて現在、さまざまな自治体や企業が消費者を巻き込んだ取り組みを進めている。今回の西日本旅客鉄道株式会社と株式会社サーキュラーペットの協働が、ペットボトルの水平リサイクル推進に貢献することが期待される。

【プレスリリース】水平リサイクルのための使用済みPETボトルの供給に向けた基本合意の締結について
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