医療は人の命を救うのと同時に、環境を汚染している。オランダ・ロッテルダムにある欧州最大規模の医療施設、エラスムス医療センターでは、1日の集中医療を提供するのに、車で2000キロ走行し、200平米の森林伐採をし、15,000リットルの水を汚染するのと同じだけの環境負荷を生み出しているという。この現状を変え、1グラムのごみも出さない循環型集中治療室をつくろうという取り組みに今注目が集まっている。
元々衛生に配慮する目的で使い捨てプラスチックなどが多用され、廃棄の多かった医療現場だが、特に新型コロナ感染防止のためこれが急増。その凄まじいごみの量にショックを受けた担当者が、なんとかするために行動を取らなければならないと周りに働きかけた。今では医療センター集中医療室部門で一丸となり、2030年までに完全循環型の集中医療室を達成することを目標に、最高峰の医療を提供しながらも、すべての資源や機材を再利用する仕組み完成を目指す。
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西崎 こずえ
西崎こずえ。アムステルダム在住CE Hub編集部員。経営戦略とサステナビリティの融合に強みを持つ。2024年4月よりオランダ拠点のサステナビリティ経営コンサルティングファーム「Except Integrated Sustainability」に参画。サステナビリティに情熱を燃やす人のための秘密基地「エコハブ・アムステルダム」発起人で管理人。アウトドアが好き。Note: note.com/kozk0z