キリンホールディングス株式会社は4月24日、GHG(温室効果ガス)Scope3排出量の削減に向けた取り組みを推進するため、「キリンサプライチェーン環境プログラム」を開始したと発表した。同社にとってGHG Scope3排出量の多い17社のサプライヤー(2024年3月末時点)が同プログラムに参加する。

「GHGの実排出量データの相互開示」「SBT水準(Science Based Targets:科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標)のGHG排出量削減目標設定依頼・支援」「GHG排出量削減に向けた協働取り組み」を推進する。同社が中期目標として掲げる「2030年までに2019年比でグループ全体のGHG Scope3排出量を30%削減」のうち、3分の1に当たる10%の削減に寄与すると見込む。

同社によると、同社のGHG Scope3排出量で最も多いのは、「国内食領域の原料・資材の製造・輸送」。実態把握や削減に向け、これまでも全サプライヤーに対して気候変動への取り組みを盛り込んだ「キリングループ持続可能なサプライヤー規範」の遵守の依頼や、サプライヤー各社におけるGHG排出量の把握状況や、削減目標の設定状況について調査を行ってきた。

こうした取り組みを通じ、「実排出量データの相互開示」「SBT水準の目標設定」「削減に向けた協働取り組み」に課題があることが分かったという。今回のプログラムでは、17社のサプライヤーと3年間の取り組み計画を立て、活動を毎年ローリングさせる。さらに、参加サプライヤーに取り組みを依頼するだけでなく、サポートメニューを用意するなど、協働での取り組みを推進予定。

キリングループは、2020年2月に「キリングループ環境ビジョン2050」を策定。「気候変動を克服している社会」を目指し、「バリューチェーン全体のGHG排出量をネットゼロにする」という長期目標を設定している。

2022年には、食品企業として世界で初めてSBTネットゼロの認定を取得。また、長期目標の達成に向けた中期目標として、2030年までに2019年比でグループ全体のGHG Scope1とScope2排出量を合計50%減、Scope3排出量を30%削減という目標を掲げている。

【プレスリリース】「キリンサプライチェーン環境プログラム」をスタート
【参照記事】キリングループ環境ビジョン2050
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