株式会社コーセー（以下、コーセー）はこのほど、同社のスキンケアブランド「雪肌精」が、Loop Japan合同会社が運営する循環型ショッピングプラットフォーム「Loop（ループ）」にパートナー企業として参加することを発表した。国際的な社会課題である使い捨てプラスチック使用量の削減に貢献するべく、繰り返し使用できる化粧品容器の開発に取り組み、2022年夏よりLoopを活用した販売の開始を目指す。

今回、雪肌精のなかでも、1985年に販売開始した「薬用 雪肌精」（※1化粧水）においてリユース可能な容器を開発する。性別を問わず、幅広い世代から支持されてきたロングセラー商品としての認知度の高さを生かし、雪肌精として環境負荷低減にさらに貢献しながら、社会全体で環境問題への意識を高めるきっかけをつくる考えだ。今後も「薬用 雪肌精」は、幅広い顧客層から長年にわたり支持され続ける存在としての地位を、より確固たるものにすることを目指すとしている。

薬用 雪肌精（出典：株式会社コーセー）

雪肌精は、「あなたが美しくなると、地球も美しくなる」をブランドメッセージに掲げており、雪肌精「SAVE the BLUE」プロジェクトは、同社を代表するサステナビリティ推進活動の一つであるとしている。同プロジェクトでは、2009年に沖縄のサンゴ保全活動への支援を開始し、2018年からは地球を守るプロジェクトへと発展させ、東北地方の森林保全にも活動の幅を広げている。2020年9月にはブランド初となるリブランディングを実施し、雪肌精の中核を担う新シリーズとして「雪肌精 クリアウェルネス」を発売した。同シリーズでは、容器の一部にバイオマスプラスチックを使用し、外箱に日本でのリサイクル率が90%以上（※2）である段ボールを採用するなど、商品設計そのものに地球環境に配慮した材料を取り入れている。

最近では、流通企業との共同の取り組みとして、2020年11月から使用済みプラスチック容器を回収する「SEKKISEI Earth Beauty Program」を全国の「イオン」と「イオンスタイル」の33店舗で実施している。2021年1月には、海洋プラスチックごみ由来の再生樹脂を使用した「SEKKISEI 買い物かご」をイオンスタイル上尾に提供するなど、同社と顧客が共に持続可能な循環型社会を実現するために取り組んでいる。今後も雪肌精は、同社のサステナビリティ推進活動を牽引するブランドとして、活動の幅を広げていく意向だ。

同社は、サステナビリティやESGという言葉が浸透する前から、社会貢献や地球環境保全への強い意識を持って事業活動を行ってきたとしている。加えて、現在私たちを取り巻く地球と社会の環境は、あらゆる面で急速かつ大きく変わりつつあると考える。それらを踏まえ、2030年への具体的な目標「コーセー サステナビリティプラン」を2020年4月に策定した。Loopへの参加や「SEKKISEI Earth Beauty Program」の実施は、同プランの取り組み課題である「ビューティを通じた環境課題への貢献」と「事業活動全体での環境負荷低減」に合致するとみている。

「Loop」について

廃棄物管理の米テラサイクル社が開発した、循環型ショッピングプラットフォーム。使い捨てプラスチックではなく、ステンレスやガラスなど耐久性が高く、リユース可能な容器で一般消費財や食品を販売する。また、利用者が商品を使用後、Loopが容器を回収・洗浄し­てメーカーに返却し、メーカーはその容器を再利用して商品を販売する。これにより、使い捨てプラスチックを削減し、これまでのライフスタイルをできる限り変えずに環境負荷低減を目指せるサービスを目指す。すでに、アメリカ・フランス・イギリス・カナダでサービスを開始している。日本では、­2020年12月に日本版ウェブサイトを開設し、同月から約2カ月間、東京都と連携してリユース容器で弁当や惣菜を提供するプロジェクトを実施した。2021年3月には、さらなる実証実験を予定している。

※1：「薬用 雪肌精 エンリッチ」はリユース可能な容器開発の対象外
※2：段ボールはリサイクルの優等生 全国段ボール工業組合連合会より

【プレスリリース】～リユース可能な「薬用 雪肌精」の容器開発へ～『雪肌精』、循環型プラットフォーム“Loop”に参加
【参照サイト】『雪肌精』青い地球を守る「SAVE the BLUE」プロジェクトは10年目に！
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冒頭の画像の出典は、株式会社コーセー2020年6月26日プレスリリースより