Circular Economy Hubでは、サーキュラーエコノミー(以下CE)の実現を目指す国内外のさまざまな動きを発信している。そもそもサーキュラーエコノミーとはどのようなもので、実際の社会に適応されるとどのように機能するのかーー。サーキュラーエコノミーについて理解を深めるため、筆者はエレン・マッカーサー財団が10週間にわたって提供するオンライン学習プログラム「From Linear to Circular: Open to All」に参加している。そこで得た学びをこれから毎週レポートしたい。
※本レポートは、エレン・マッカーサー財団に許可を得た上で、講義内容等を掲載しています。
次世代のCE分野のリーダーをエンパワー
2020年4月15日(水)から毎週水曜日、10週間全12回続くこのコースは、次世代のサーキュラーエコノミー分野のリーダーたちのエンパワーメントを目的としている。全12回のテーマは下記の通りだ。
From Linear to Circular : Open to All プログラムテーマ(全12回)
第1回「サーキュラーエコノミーとはそもそも何か?」
第2回「サーキュラーエコノミーのためのデザイン」
第3回「循環するビジネスモデル」
第4回「次の段階のサーキュラーエコノミー」
第5回「プラスチックのサーキュラーエコノミー」
第6回「サーキュラーエコノミーと都市~建築、交通、食糧システムを変える~」
第7回「ファッションのサーキュラーエコノミー」
第8回「食のサーキュラーエコノミー」
第9回「サーキュラーエコノミー移行のためのツール」
第10回「壮大な見取り図」
第11回「再生する農業」
第12回「サーキュラーエコノミーと気候変動、より良い復興のために」
講義は毎週水曜日の午後4時から1時間、オンライン会議ツール「Zoom」を使って行われる。一回あたりの講義には合わせて2,000人近い参加者がおり、司会やゲストスピーカーから一方的に話すだけではなく、双方向でのコミュニケーションや参加者同士のコミュニケーションが推奨されている。ZoomでのQ&Aやチャット機能を通して、リアルタイムで疑問や意見を交わすことでトピックについて議論や理解を深める。また、ビジネス向けチャットツール「Slack」を併用し、オンライン講義のなかで拾いきれなかった質問や意見を取り上げて議論をしたり、参加者同士がつながったり、関連する文献や知識について情報共有をしたりすることを可能にしている。
サーキュラーエコノミーを考えるための3つの問い
第1回の今回は、「Which Circular Economy?(サーキュラーエコノミーって一体どんなもの?)」というテーマだ。
この記事は、Circular Economy Hub 会員専用記事となります。